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コラム 解説

SiCのフランク型積層欠陥 (7)
〜 ショックレー変位を伴う余剰フランク型積層欠陥 〜

ショックレー変位を伴う欠損したフランクの部分転位の変位と同様にプライム無しからプライム無しの変位や、プライム付きからプライム付きの変位が現れます。またプライム付きからプライム無し、プライム無しからプライム付きの変位も現れますが、この連載のその(1)で考察したリストには無いショックレー変位です。これらのちょっと変なショックレー変位はすでに、連載その(4),(5)で考察しました。また、これらの積層の構造には、純粋な余剰のフランク型積層欠陥にショックレー変位を与えて生成することが可能なものがあり、またショックレー変位付きのものにさらにショックレー変位を与えて生成することが可能なものもあり、それらを整理すると図7-5のようになります。これらの関係が意味する事は、図4-5,4-6,4-7で考察した話と同じです。これらの構造は、純粋な余剰フランク型積層欠陥+ショックレー型積層欠陥の複合体と見なすことができます。

図7-3 ショックレー変位を伴う余剰のフランク型積層欠陥の周りの積層の状態。それぞれ、…,2,2,3,2,2,…の積層。左の図は、(j),(n),(q),(r)の積層欠陥の構造。これらの4つの異なる作り方で作った積層欠陥は同じ構造になる。それぞれ赤文字のB,A‘,C’,B‘層は(j), (n),(q),(r)の作り方で作成した際に挿入した四面体層。右の図は、(p),(t),(k),(l)の積層欠陥の構造。左右の構造はc映進対称になっている。
図7-4 ショックレー変位を伴う余剰のフランク型積層欠陥の周りの積層の状態。それぞれ、…,2,2,1,1,1,2,2,…の積層。左の図は、(s),(i)の積層欠陥の構造。これらの2つの異なる作り方で作った積層欠陥の積層は同じ構造になる。右の図は (m), (o)の作り方で作成された積層欠陥。左右の構造は互いにc映進対称の関係。

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